
最近、資産運用を始めたいんだけど何からやればいいのかわからない、という相談をよく受ける様になりました。
運用といえば「とにもかくにも個別株」というイメージを持つ人が多いのですが、個別株投資は奥が深く、だれもがうまくいく投資とは思えません。
大半の人が、機関投資家の作った流れに翻弄され、あまり利益が出ない、もしくは大損をしたということになると思います。
ここでは、想定しているのは40歳くらいまでで、金融資産をあまり気づけていない人向けに纏めてみたいと思います。
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① 資産運用をする目的を確認
資産運用をしようと考えたということは、何か目的があってのことと思います。
まずは、何年後くらいにいくらくらいの資産をなんのために形成するのか、確認すると良いと思います。
もしそれが、数年後に家を買う頭金にしたいとか、子供の教育費というのであれば、リスク資産でなく、安全な資産で着実に運用していくべきですし、はやりのFIREを目指すとか、老後資金を貯めたいというのであれば、リスク資産への投資を積極的に検討すべきと思います。
- 短期的に確実に必要になる資金用 → リスク資産には投資しない
- 長期的に将来必要になる資金用 → リスク資産への投資を検討
② 目標額を設定(何年後にいくら必要か)
運用をすることになれば、まずはインデックス投資をコアに据えることをお勧めします。
インデックス投資は再現性が高く、リスクをコントロールしやすく、税制優遇政策もあるため万人向けの投資と思います。
個別株への投資や、不動産、FXなどへの投資はサテライト投資として、後から追加していけばいいと思います。
インデックス投資を前提とした場合、次に目的に応じた目標額を設定します。
老後が不安だけど、いくらあればいいのかわからないという人は、「4%ルール(資産形成後、取り崩し期において評価額の4%を毎年取崩しすれば、長期にわたって資産が枯渇しないことが検証されています)」に従って考えると良いと思います。
つまり、老後の生活費として、年金20万円にさらに10万円の上乗せをできる様にしたいというのであれば、年間120万円が必要となります。4%ルールに従えば、3000万円の金融資産があれば達成できます。ただし、税金が考慮されてないので、実際は4000万円くらいを目標とした方が良いと思います。
ここでは、例として30歳の人が、60歳まで資産形成を行い、60歳以降200万円/年のCFを目標とするケースを考えてみたいと思います。4%ルールに従うと、60歳までの30年間で、5000万円の金融資産を築く必要があります。
ここで便利なのが、次の金融庁のサイトで、積立額と、想定利回り、運用期間を入力すると最終的な資産形成額が表示されます。
株式の平均利回りは5-7%と言われていますので、間を取って6%とした場合、毎月5万円の積立を30年間続けることで最終的に目標の5000万円を達成することができることになります。
なお、目標額に対して積立額に無理がある人は、家計を見直すか、期間を延ばす(定年後も働く)ことを考える必要があります。5年間でも長く運用できればだいぶ結果は変わってきます。
積立額と積立期間が決まれば、後は好みのアセットアロケーションを決めて淡々と積立投資をしていくことになります。
そしてこれはいったん決めたら全体に変更せず愚直に継続してください。上のグラフを見ればわかるように最初の10年くらいはそれほど資産は増えませんが、10年個超えた辺りから加速度的に資産が増加していきます。これが複利の効果です。
参考までに、私は12年前の30歳の時にこのシュミレーションを行って、30年後の60歳の時に1億円を作るというちょうど倍の目標ではじめ、毎月10万円ずつのつみたてを始めました。12年目で、約3200万円の評価額(数年前に積立額を増額してますが)なので、相場に恵まれたこともあり目標の1.5倍くらいの資産となっています。
② サテライト投資の検討をする
インデックス投資を始めると最初は日々の動きが気になり、少しの下落でびくびくしていたのが、段々と相場の動きになれてきます。
また、投資を始めるとお金に対する価値観が変わってきて、意識しなくても無駄使いが減ってくると思います。
そうすると少しづつ種銭が出てきて、他にも何かをやってみたいと思うようになると思います。
その場合、インデックス投資の積立額を増額してもいいのですが、時間に余裕があり、かつ他の投資商品に興味が出てきた人は、ここで初めてインデックス投資以外の投資を検討すると良いと思います。
ただし、
- インデックス投資は絶対にやめない
- よく勉強し
- 小額から
ということが前提になります。コアとしてインデックスをやりながら、サテライト投資として他の投資を組み込むことで、リスク分散や、リターン向上を狙うことができます。
例えば私の場合は、インデックス投資の積立額を増加させ、金融資産の半分がインデックス投資と決め、それ以外の資金を次の3つの投資先に振り分けました。不動産投資が1000万強、その他はそれぞれ500万づつ投資しています。
- 個別株
- FX
- 不動産投資
もしかしたらインデックス投資のみで運用を行った方がリターンが高いのかもしれませんが、個別株はうまく銘柄を選べた時は大きな利益が乗ります。
FXは安定したキャッシュフローを生んでくれており、相場調整局面でインデックスファンドが下落しているときは逆に約定が増えリターンが増えるなどリスク分散効果があります。
また、不動産も家賃収入は安定していると思いますし、残債が減っていくと物件自体も含み益を持ち始め、売却時の利益も期待できます。
うまくサテライト投資を組み入れたことで、分散効果は得られていると感じます。
まとめ
纏めるとまずは目標を設定して、インデックス投資を始めることをお勧めします。
そしてコアとしてのインデックス投資が軌道に乗り、さらに余剰資金が出てきたタイミングで、サテライト投資として他の投資を検討すると良いと思います。
資産形成に時間はかかりますが、焦ってハイリスクの投資を行ってしまうと、結果的に退場という事にもなりかねません。
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