全アセットが上昇している現在、何に投資していくのがいいのか。景気サイクルから考えてみる。

コロナ下での各国での大規模な金融緩和を受けて、株、不動産などいろいろな金融商品が軒並み上昇し中々手が出しづらい状況にあります。

絶対やってはいけないのは上昇していくアセットの後追いをして高値掴みをしてしまうことです。

賢者は歴史に学ぶというように、景気サイクルという観点から考えてみたいと思います。

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景気サイクルとは?

相場の先行きを充てることは投資を生業にしているプロであっても難しいと言われています。

その一方で、相場には4つのサイクル(「金融相場」「業績相場」「逆金融相場」「逆業績相場」)が存在し、その循環を想定し相場の波をとらえ運用することは有効であると言われています。

この4つのサイクルは1~4の順番に推移していき、4の後はまた1に戻るということで絶えず循環し続けます。

なお、株式相場は、景気や企業業績に連動しているため実際の景気動向よりも3~6ヵ月程度先行すると言われています。

相場の種類 不動産投資 株式投資
1 金融相場 景気が悪い状態だが、政策金利の引き下げなど金融緩和によって株式市場に資金が流入し株価が上昇し始める相場 業績の回復は株価に対して遅れるため、株価指標であるPERやPBRが割高であっても買われることが多い(グロース株)。
2 業績相場 金融相場によって業績が良くなり企業業績が株価を押し上げる相場 不動産の売り時(特に後半) 足元の業績の裏付けのある割安好業績銘柄が循環して買われるため、業績の伸びや割安に着目した銘柄が買われる(バリュー株)
3 逆金融相場 景気過熱を抑制するため政策金利が引き下げられ金融引き締めによって株式市場から資金が流出し株価が下落し始める相場 金利上昇でも業績に影響の出にくい無借金企業などバランスシートが健全な企業等
4 逆業績相場 株安により消費需要等が減速し、景気後退が起こり企業業績も悪化する相場 不動産の買い時 景気と業績の連動性が低い医薬品やインフラ、生活必需品といったディフェンシブセクター

インデックス投資

インデックス投資は景気サイクルなど一切の想定を排除し、淡々と積み立てる投資方法です。

従いまして、景気のサイクルは考えずに積み立てを継続し続けるということが重要になります。

時に何かをすることはありませんが、景気サイクルを知っていれば逆金融相場や、逆業績相場で株価が低迷しているときも狼狽売りを防ぐことにつながるかもしれません。

 

日本株個別銘柄投資

株式投資においては景気サイクルをとらえて運用することは重要であるといえます。

現在の相場は金融相場が続いているという意見もあれば、業績相場に移る過渡期であるという意見、またすでに業績相場になっているという意見もあります。

実際昨年はグロース株が主導してきましたが、昨年末からグロース株の上昇が一服しバリュー株が上昇し始めています。

このような状況下から、グロース株一辺倒ではなくバリュー株も含めて入れていくべきと判断し、一部組み込む様にしています。

なお、金融相場と業績相場は株式投資の好機となりますので、ここは頑張って参戦していく必要があると思っていますが、金融引き締めが始まったときに逃げ遅れないように留意する必要があります。

 

不動産投資

不動産は金利が下がれば同じ融資を受けても返済が少なくて済みますので、金利が下がれば物件価格は上昇していくことになります。

従いまして、物件価格は金利の低下する金融相場から上昇し始め、業績相場の公判でピークを迎えることになるため、業績相場の後半が売り時といえると思います。

また、金利が上昇すると物件価格は低下しますし、さらに企業業績低下局面では資産の売却なども発生してきますので、逆金融相場で不動産価格は下落し始め、逆業績相場が買い時となります。

今後も低金利はまだ続くので不動産はまだ買い時であるという意見がある一方で、現在は物件価格はかなり高くなっており、業績相場に移り続けていることや、さらに不動産投資に対する融資の引き締めが始まっていることから、そろそろ不動産価格はピークに近くなっている可能性があると考える必要もあり、新規購入にはかなり注意する必要があると思います。

買い急ぐことだけは避けたいと思っており、多少買えない時期が続いても慎重な判断をしていきたいと思っています。

 

まとめ

「これ」という戦略はありませんが、「金融相場」もしくは「業績相場」に現在はあるということを考えることで高値掴みを避けるというのが基本と思います。

・インデックス投資

・日本株投資はグロースだけでなくバリュー株も織り交ぜる。逆金融相場入りが見えてきたら現金比率を少しづつ挙げていく。

・不動産は売り時が近いという判断から、良い物件が少ない中でも買い急がず、じっくり行く。

 

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