
前回の記事からの続きです。
本題に移る前に、一つサイトの紹介をしたいと思います。
「myindex」というサイトです。各国の指標の過去リターンやそれらを組み合わせたポートフォリオの検討などに必要なデータがすべてそろっています。
今回はこのサイトからデータを取り出して検討してみました。
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各種インデックスの年率リターン比較(円換算後)
「Myindex」を利用しまとめたものです。
3年 | 5年 | 10年 | 15年 | 20年 | 30年 | |
Topix | 9.7 | 8 | 10.1 | 4.6 | 3.5 | -0.1 |
S&P500 | 14.8 | 12.6 | 18.2 | 8.5 | 5.8 | 9.7 |
全世界(日本除) | 13.3 | 8.9 | 15.3 | 7.6 | 5.4 | 8.7 |
全世界 | 13 | 8.8 | 14.8 | 7.4 | 5.2 | 6.7 |
新興国 | 14.9 | 6.4 | 12.1 | 8.5 | 9 | 9.2 |
ヨーロッパ | 8.7 | 3.1 | 11.7 | 5.7 | 4.1 | 7.4 |
オセアニア(日本除) | 13.8 | 6.2 | 14.3 | 8.9 | 8.8 | 8.1 |
平均の期間を3年から30年にまで変化させたときの年率のリターンをインデックスごとに示したものです。
ここから分かることとしては、次の3つがあげられます。
- 日本のパフォーマンスが悪い。30年平均ではマイナス。
- 米国・新興国いずれかのパフォーマンスが良い
- 全世界はそれほど悪くない。特に日本を除くと。
日本のパフォーマンスが悪い
これはバブル崩壊の影響、失われた20年と言われる経済低迷期の影響と思います。
かつて、高度経済成長期で一時期米国をも射程圏内に入れ始めた日本でしたが、その後、強国米国に徹底的にたたかれ、一気に沈んでしまいました。
アベノミクス経済の追い風を受けた時期でも他のインデックスのパフォーマンスを下回っております。
ポジティブに考えるとまだ伸びしろがあるとも考えられますが、輸出が主力の日本経済は外国株の影響を受けやすく、また人口減が始まった日本では今後どれくらい伸びていくのか、判断の分かれるとこと思います。
ただ、いずれにしましてもバブル崩壊レベルの下落を起こすほどの過熱はしてないので、株主還元への高まりなどからまったり上昇していくのではないかと思っています。
米国・新興国
15年間を除きその他の期間では、米国・新興国のいずれかがNo1パフォーマンスとなっており、両者のいずれかが高リターンとなっています。
背景には2000年から2010年くらいの間で新興国の好パフォーマンス。2010年以降の米国株の高パフォーマンスが理由です。
ただし、新興国のパフォーマンスをけん引していたのは中国ですが、かつての日本たたきの様に米国が中国を攻撃し始めています。
ただし、やり方には賛否の分かれるところと思いますが、日本と比べて中国は政治力もあり、人口・資源などの国力もポテンシャルとしては日本を上回っております。
また、かつての日本の失敗をまじかに見てるため同じ失敗は繰り返さない様、自国の保護や新たな経済圏創造などの徹底した対策を講じています。
全世界株価指数は悪くない
よくチャートなどでアメリカ株が他の指標の倍以上のリターンになるなんて言うのを示したものを見ますが、あればタイミングよくそのチャートの開始時期に一括投資できた場合のリターンでです。
積立投資などになると積立期間の年間平均リターンが効いてきます。
年間平均リターンで見ると、全世界株価指数でいえば、特に日本を除くとそれほど悪くないと言えると思います。
まとめ
米国が中心であることには変わりないと思いますが、中国を中心とした新興国が伸びてくると思います。インデックス上も新興国パフォーマンスが米国を上回っている時期があります。
特に中国の経済発展により、かつて生産拠点だった中国をやめ近隣諸国への移管が進んだり、一帯一路政策で新たな経済圏が産まれたりすると考えられ、米国だけが伸び続けるという状況がずっと続くとも考えにくいように思います。
インデックスファンドの考え方としては
- 米国が中心
- 他の国も加えた方が収支が安定する
- 日本は大きくは伸びないけれどもまだ伸びしろがないこともない
と言ったところかなと思います。
ただ、長期的にはどこかがずば抜けて良いという傾向はないので(日本は悪いですが)、究極的には長期で運用するというのが重要と思います。
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